乳房撮影(マンモグラフィ)の撮影法と画像

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乳房撮影(マンモグラフィ)の撮影法についてです。

標準的撮影方法です。
・内外斜位方向(MLO:mediolateral oblique)撮影
脇下に向かって伸びている乳腺も含め乳腺の分布の長軸と平行に乳房を撮影します。大胸筋も含めます。
MLOの合格基準は
①左右の写真が対称であること。
②乳頭がprofileに出ていること。
③大胸筋が乳頭の高さくらいまで写っていること。
④乳腺後方にある脂肪組織がよく描出されていること。
(特に乳腺組織の下深部が切れていないこと)
⑤腹部組織が入っており、inframammary fold が伸びていること。
⑥乳房の皴がないこと
などです。

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・頭尾方向(CC:craniocaudal)撮影
この撮影法はMLOを補充する撮影法で、MLO撮影では画像にしづらい乳房内側を画像にします。外側上部がブラインドになります。
CCの合格基準は
①左右の写真が対称であること。
②内側乳腺組織は必ず描出され、外側もできるだけ入っていること。
③胸壁深くまで入っていること。(胸筋が出るくらい)
④乳頭がprofileに出ていること。
⑤乳房の皴がないこと
などです。

追加撮影法です。
・スポット撮影
目的の部分を小さな圧迫版で局所的に圧迫します。

・拡大撮影
微細な病変の形態・構造を描出するために行います。拡大率は1.5~2倍程度です。

・90°側面撮影
目的部位がフィルムに近くなるように内外または外内方向の90°側面から選択します。

以下に撮影の図を示します。

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乳房撮影(マンモグラフィ)の基本

乳房撮影(マンモグラフィ)についてです。

マンモグラフィは乳房の疾患を判別する検査です。
石灰化の分布や形態、腫瘤形態、内部や辺縁の状態、その他の異常所見(腫瘍を検出)の目的で行われます。

撮影体位は乳房撮影装置に向き合った体位で、圧迫(最大12kg)して撮影を行います。

私が以前働いていた病院でもマンモグラフィはしていましたが、女性技師さんが対応していました。
おそらく多くの病院では女性技師さんが対応していると思います。
マンモグラフィの資格もあり、女性技師さんの求人は多数あるのが現状です。

乳房撮影(マンモグラフィ)とはどんな検査なのかを説明していきます。

乳房撮影の特殊性です。
・乳房は全てが軟部組織から構成されており、低エネルギーX線(電圧は25-35kV)を使用して撮影を行います。
・乳房内の異常軟部組織や微細な石灰化を高いコントラスト分解能で描出するためには、乳房撮影専用に設計された装置を用います。
(Mo陽極ーMoフィルターでBe窓、グリッド使用、高コントラストフィルム、片面乳剤を使用など)
・乳房は彎曲した胸郭上に存在するので、乳腺全体を画像上に描出させる撮影技術が必要です。

以下の図のように乳管内進展のみを非浸潤癌といいます。予後が良いのが特徴です。
検診で非浸潤癌を多く発見できれば乳癌の予後が改善すると考えられています。

乳管内の癌細胞の壊死により石灰化をきたします(壊死型石灰化)。これは乳管の走行に一致した(鋳型形成のような)微細線状・分枝状の石灰化は悪性(乳癌)を示唆する所見です。
このような微細石灰化を描出させることが乳房撮影(マンモグラフィ)において非常に重要です。

マンモグラフィの経験がある人は分かるかもしれませんが、撮影時に乳房を圧迫します。
この圧迫の必要性についてです。
・乳房全体に対して適切な画像濃度を得るために圧迫して厚さを均等にします。
・散乱線を減少させ、コントラストおよび解像度を向上させます。
・複雑な乳腺組織の中に存在している病変を検出しやすくします
・被写体-フィルム間の距離を近づけ幾何学的不鋭を減少させます。
・乳房を固定して撮影時の体動を抑えます。
・被ばく線量を低下させます。(被ばく線量は3mGy程度)
上記のようなメリットがあるので、多少の痛さはあっても圧迫して多くの施設で撮影がされています。

また、標準的撮影方法は内外斜位方向(MLO:mediolateral oblique)撮影、頭尾方向(CC:craniocaudal)撮影があります。
それに加えて追加撮影法で、スポット撮影、拡大撮影、90°側面撮影などがあります。
撮影法の詳細は別記事に示します。

乳房構造を以下に示します。